プロローグ

5/35
前へ
/103ページ
次へ
「そこいらの犬猫と契約して使い魔にしてる奴だっているぜ?」 「アガシオンかぁ……  あ、マスターお茶!」 びし!と手を差し出す 「生憎、食い逃げに淹れてやる茶は切らしててな」 「お宝払いで!」 「お前そりゃ詐欺だぜ、とでも言えば良いのか?」 「エトゥンの遺跡で稼いでくるってばー!  喉が乾いてしんぢゃう!」 わざとらしく喉を押さえて苦しんでみせる 「手前、さっきバカ食いバカ飲みしてたじゃ ねぇか……」 「追いかけられて喉が乾いたんじゃないのかな?」 「はぁ……」 そう溜め息をついたアイゼンは磨いたグラス を器用に回してテーブルに置き、そこに水を 注いだ ……お茶じゃないし…… 「それにだ」 そのグラスを掴もうと思ったらピクリとも動 かない、飲む前に話を聞けって事ですね 飲みたい飲みたい、パブロフの犬です 「軍が進駐してるってのは本当だ」 「あー、えーと アルタル教門国家とスゥート法権王国 と……あといっこ、なんだっけ?」 ぐぐ、とグラスを自分の元に引き寄せようと力を入れるがびくともしません、この筋肉ダルマめ…… 「バカ野郎、一番忘れちゃならんところだ  自分の思い通りにいかんとすぐに武力抗争に発展する世界きっての爆発物、アフトクラトリア帝国……!」 「あったねぇ……」 ぐぐぐぐ…… 「只でさえその爆弾共が睨み合って牽制しあってる中を地元市民が彷徨けると思ってんのか?」 「だって、それは変な理屈じゃん  あたしらの村が発見した遺跡だよ?  何でワケのわからない奴らに占拠されてるのさ?」  ・・・・・・・・・・・・・ 「みんなが仲良く手をとる為さ  ・・・・・・・・・・・・・  誰だって新しいものは欲しい、  ・・・・・・・・ ・・・・・・・・・  ブランドやゲーム、流行りモノは特にな」
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加