あらすじ

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雲黒斎は3度目の試技を難なくクリアし、3回全ての試技を成功。2位もも子との圧倒的な得点差を更に広げ、ぶっちぎりの第1位で全試技を終了した。最早優勝は我が物も同然とばかりにもも子の最終試技を高みの見物せんとする雲黒斎は、高笑いしてもも子を見下す。 オゲレツ斎はそんな雲黒斎のこれまでの悪事をカメラの前で告発する。しかし雲黒斎は怯むばかりか寧ろ開き直り、優勝商品のオゲレツ大百科を手に入れた暁には、下ネタを使い世界征服を始めると高らかに宣言する。 雲黒斎の恐ろしい野望と圧倒的な下ネタパワー、そして優勝目前の高得点の前に、お下劣ファイターは勿論、ブラウン管の前の視聴者らも絶望に打ちひしがれるほかなかった。しかしもも子は1人、自分がここから逆転すれば雲黒斎の野望を阻めると主張。雲黒斎は得点差からしてあり得ないと一笑に付す。 ところがもも子には、ある秘策があった。今まで下ネタに対する抵抗のあまり拒絶してきた、あの秘策が。これまでの大会での仲間との絆やライバルとの熱戦を通して、もも子の心境は本人も気づかないうちに変化していたのである。 大会当初はあれほど下ネタを毛嫌いしていたもも子も、今では恥じらいもせずおならを放つ立派なお下劣ファイター。彼女のしたためる秘策とは、それまで自身のおならの威力にブレーキをかけていたリミッターを取り払う事。即ち、ノーパンの状態でおならをこくことで爆発的な瞬発力を得ようと言うのである。 決意を決めたもも子がパンツを脱ごうとするその瞬間、ガールおじさんはもも子が恥ずかしい目を見ないようにと、ゆっくりと目を瞑った。頑固であった彼も、遂にはもも子の下ネタ愛を認めたのである。ガールおじさんの男気に胸を打たれたお下劣ファイター達は次々と彼に倣い目を閉じていく。 最終的に目を開いているのはもも子と雲黒斎だけとなった。動揺しながらもなお自身の優位を信じる雲黒斎。皆の心意気を受け止め遂にパンツを脱ぎ払ったもも子。挑戦する距離は逆転優勝が出来るギリギリのラインで、最早人類の域を超えた距離である。それでももも子は臆することなく、勝利へ向けてスタートを切った。
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