ζ(゚ー゚*ζさようなら、君。のようです

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    私たちはいつだってもつれ、よろめき、絡まり合っていて。 互いが互いを壊しながら、それが私たちだと認め合いながら生きてきた。   それを今更、間違いだなんて認められない。 認められるわけがない。   狭い世界に閉じこもっていただなんて。 新しい世界を知っただなんて。   ζ(゚、゚*ζ「君はただ、絵本を見つけただけでしょう」 また、呟く。 だって、そうじゃないか。 私達の世界はもう、終結しているんだ。 とうに閉じて、完成しているのだから。   君が見つけたのは世界でもなんでもない。   ただの虚構。 作り話。 嘘。   私達に『次』だなんて都合のいいもの、無い。 そんな、希望だとか未来だとかは、とうの昔に捨ててしまったんだもの。
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