前書き

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 まず最初に、この作品を閲覧していただきありがとうございます。  いきなり持論を持ち出しますが、設定集やプロットというのは作品トップページ概要にも書きましたが「小説を読みたい」という方にはおすすめできません。  本来ならば設定・プロットというのは読者の目に触れない舞台の裏側の作業になりますので、読書家やストーリーを楽しみたいという方からすればキャラクター個々のステータスやパラメーターはほとんど意味がないものかと思われます。  漫画ではよく巻末に設定集などを載せていますが、小説やライトノベルでプロットを載せている作品はあまりありません。あったとしても、あとがきでちょっと触れているぐらいでしょうか。  自分は「登場人物はいずれも等しく“主人公”である」という事をモットーに、どんなキャラクターにも必ず魅力を持たせようと思いながら設定を組んでいます(言うは易しですが)。  それは現実でも同じです。  どんな人間も己の主張を持ち、意思のままに生きている。誰もが自分の主観においては「主人公」であり、そしてその主人公を中心に周囲の人間の役回りが決まるのだと思います。  主人公がいて、共に行動するサブがいて、主人公に直接関わらないモブ、その外側にも様々な人がいます。ファンタジーなら敵役もいるでしょう。日常をもじった作品にもそういった関係が生まれる時があります。  ここで言いたいのは、どのようなキャラクターにも個性があり、そのキャラクターにしかない見せ場があるという事です。  まあ、こんな偉そうな事を言ってもキャラクター全てに同じような見せ場を与えるというのは難しい事ですね。  それならばキャラクター一人一人の視点から一人称で物語を書こうと意気込んでも、結局、ストーリーの本筋が定まらず、途中でグダグダになって未完結のまま筆が止まるという事を繰り返しています。  だったら設定だけでも面白いものを作ろうと思い、躍起になって設定ばかり組んではみましたが、執筆自体はまったくはかどりませんでした。
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