第3話 『きまぐれな時間』

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その言葉に可愛は「殺人事件がないなら読んでみる」と頷き、シンは嬉しそうに顔を緩ませた。 樹利は読み終えた紙をトントンと整えながら、シンを見た。 「にしても、いつも紙が勿体無いよな。 お前もりおちゃんみたいにケータイ小説でも始めればいいのに。そしたら、わざわざプリントしなくたっていいわけだろ?」 「そうそう、ケータイ小説は手軽でいいと思うな。 それにほら、限られた人じゃなくて、色んな人に読んでもらえるじゃない」 続いてそう言った可愛に、シンは『うーん』と唸りながら腕を組んだ。
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