第3話 『きまぐれな時間』

20/27

26659人が本棚に入れています
本棚に追加
/2141ページ
やがてフランス語の台詞を口にする二十歳の可愛に、シンは「おーっ」と手を叩いた。 「この頃から話せたんだね」 「あ、でも、この頃はまだまだで、脚本を見ながら確認してって感じだったの」 ルカは「へぇ、でも可愛さんすごいなぁ」と頷きながら日本語の字幕を見て、安堵の息をついた。 「字幕があって良かった、僕、フランス語分からないから」 そう告げたルカに、樹利と可愛とシンは「ええ?」と目を見開いた。 「ルカ、フランス語分からないのか?」 「えっ?どうして?分からないの?」 「だって世紀の天才だよね?」 勢いよく詰め寄る皆に、ルカは眉をひそめた。
/2141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26659人が本棚に入れています
本棚に追加