第3話 『きまぐれな時間』

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「……僕は英語と日本語しかできないんだよ。 英語さえ使えたら不便はなかったし、日本語は日本のアニメやドラマが好きで見てて自然と覚えただけの話で……。 フランス語を覚えようとも思わなかったし」 口を尖らせながらそう告げたルカに、皆は呆然とした。 「そ、そうだったんだ、ルカ、二ヶ国語しかできなかったんだ」 「信じられない、二ヶ国語だけ?」 「大人の学者が十人束になっても敵わないと言われた通称『神の子』ルカがなぁ」 そんな皆に、ルカはグッと言葉を詰まらせ、赤面した。 「あ、あのね? 僕の齢で二ヶ国語できるって、それなりに凄いことだと思うけど? 大体チーム菅野家みたいに何か国語も話せる家族って方がおかしいんだよ」
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