第3話 『きまぐれな時間』

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それでも樹利は面白くなさそうに腕を組みながら、画面を見据えた。 映画はやがて終盤となり、卓也が他の女の子からの告白を承諾し、それを目撃した可愛がショックで逃げ出す。 その時、卓也は初めて幼馴染である可愛のことを好きだったことに気付き、 『待てよ』 と可愛を追いかけ、その手首をつかんで、強く抱き締めて、 『好きだ』 と熱っぽくそう告げて、キスをする…… 場面になる直前で、 樹利がブチッとテレビを切った。
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