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孤独でいることが自分という存在がこの世にいる罰で、それは当然なのだと、思っていた。
手をつなぎ幸せそうに歩くパリスと姉を見て目を細め、そのまま自分の手を見詰めた。
この手を取って、生涯を共にする人など、きっといないのだろう。
自嘲気味な笑みを浮かべていると、
この手を、
それは小さな小さな手が、包んだ。
“本当に苦しかったね。でも、もう大丈夫よ”
そう言って微笑んだ
小さな天使―――…
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