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明るい太陽の光りが部屋を照す。
「あ、朝か。」
ふぁぁぁ。と欠伸をしながらベッドからゆっくりと降りる赤凪 恭真(アカナギ キョウマ♂)
備え付けベッドのすぐ脇の、床の下に丁寧に畳まれている着替え以外の私物は見当たらない。理由は簡単、恭真が入団を決めたラオには団員が暮らせる部屋があり、着替え以外の荷物はすでにラオに運んだあとだからだ。
「今・・・、何時だ?」
恭真はまだ、しっかり開いていない目をこすりながら何気なくそう呟く。そして大変な事態に気がついた。目覚まし時計をラオに送ってしまってたことに。慌ててケータイを見ると時間は7時56分
「や、やばい!あと、5分もないじゃねぇかよ!」
あれだけ重たかった瞼も今は焦りもプラスされ、ばっちりと開いている。音速(気持ちは音速のようなスピード)で着替えを終え、神速(気持ちは神速のようなスピード)で支度をする。今日で最後になるはずの住み慣れた部屋を満喫する余裕もない恭真は、ここから歩いて20分のサルコーニ公園に向かって光の速さ(気持ちは光にも負けないくらいのスピード)で向かうのだった。
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