2人が本棚に入れています
本棚に追加
ジリリリリリ
うるさい。
ガチャ
この、朝と言う警告音を聞く度に、吐き気がしてしょうがない。
会社に行かなければならない。
また、課長にペコペコ頭を下げて行く日々。
疲れた。
ダルい。
目眩がする。
あぁ。また僕はやってしまったのか。
口の中にのこる、不愉快な酸っぱい味と、異臭で気がついた。
今日で、3年目だ。
ベットから起き上がり、殺風景な部屋の隅で、それだけが存在を許されているような、木の作りの、レースが上に置かれたタンス。
高さは、僕の半分くらいだ。
そして、ガラスが割れている写真立てが置かれている。
回りには、ガラスの破片が散らばっており、
壁は、引っ掻き傷のようなものが、付いてある。
僕は、写真立てをそっと手に取り、震える手で写真を表にした。
そこには、色が鮮やかな、一人の綺麗な女性の絵が描かれてある。
そして、直ぐに裏にし、乱暴に棚の上に置く。
ガシャンッ
そして、僕の頬に、生暖かい水が触れた。
最初のコメントを投稿しよう!