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毎日一緒に帰っているのだから世間話くらいしかできなくなってしまうのは当然なのかもしれない。
「それですよ。一緒に帰らなければいいんです」
「なんだよ、反抗期か?」
頭をくしゃくしゃ撫でてやると手でふり払われた。わりと痛い。
パシンと音が鳴るかと思ったくらいだ。
「なれなれしいですよ、瀬波くん」
「ごめんごめん。山田は俺の妹に似てるからつい」
「残念ながら、私は瀬波くんのようなお兄さんを持った覚えはありませんので」
そうやって冷たく突き放すところが似てるんだよ、とは言わない。
本当に妹に似ているから一人で家に帰らせたくはないし心配なんだ。
「こう見えても私はなかなか強いですよ」
「どこがだよ……」
白くて細い手足で、どう強いって言うのか。
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