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「はーあ。どうせ助けるなら女顔の男子より、普通の女の子を助けたかったな」
「僕は実は女でした。って言ったらどうする?」
「襲う」
「おお、恐い」
冗談だよ。
「まあ、そうされたくなかったらそうい うことは冗談でも言わないことだな」
「はは、了解。こういうことは今後冗談では言わないことにするよ」
夜が近づく夕焼けの中、俺達の影は並んだまま、細い路地をゆっくり進んでいく。
そんなロマンチックな雰囲気で篠宮と歩いている俺が思うことはただひとつ。
切実に女の子と歩きたかったっ!!
なんとも言えない複雑な心境を抱きながら、俺は家へと急ぐ。
「まあ、いいか‥‥‥」
さぁて明日も部活だ。ぜってぇ明日こそあいつに勝ってやる。そして‥‥
「必ずテッペンを取っ手やんよ。親父」
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