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「俺様のランニングシューズを汚ねぇ豚足で踏みやがってっ。ぜってぇゆるさねぇっ!!!!」
「ひでぶっ」
俺のアッパーがもろに顎に直撃したサングラは、世紀末の脇役のような台詞を吐いて地面に倒れた。
俺の優しさに感謝しろ。骨はヒビまでにしといてやった。
「ひぇ、なっなんなんだよっ!?お前っ」
「何なんだよっ!?の前に俺のランニングシューズ様に謝れやっ!!!!」
「あべしっ」
そして、ヤッチャンを助け起こしている金髪に続けてラリアットを食らわせ、あっけなく三人とも仲良く気絶した‥‥‥が、こんなんじゃ俺の気が納まるわけが無いっ!!
「しかたねぇ‥‥‥‥ここは金で勘弁してやるよ」
「あ、あの。神田君?」
「ん?」
ヤッチャンの財布からガサゴソ札を抜き取っていると、カツ上げされそうだったそいつが俯いていた顔を上げ、おびえたように小さく俺の名前を言った。
「なんだ、お前だったのか‥‥‥篠宮」
何故か偶然にも、そいつが知り合いだったので、黙って立ち去るわけにもいかず、仕方なく体育座りのそいつに手を差し出す。
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