小説を書くコツ

5/16
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
「ってことは、せっちゃんは今まで書いた小説全部、完結させてきたんだよね?」  彼は弁当袋からプリンを取り出して食べ始めた。 「ノートに書いてた分はね。あ、でも、携帯で書くようになってから、書きかけのままストップしてるのが何本か……」  私が言いかけると、 「『完結させるのが当たり前』って、今言ったばっかりじゃん?」  伊達くんの鋭いツッコミ。  そして彼は、いつの間にか顔をやや上向きにしてプリンをかきこんでいた。食べるの速いよ。  私が反論しようと口を開い時、 「伊達くーん、ちょっと手伝ってー」  離れたところから女の子が声を張り上げてきた。 「わかったー。今行くー」  伊達くんはさっと席を立ち、 「ってわけで、明日、最初に書いた作品見せて」  呼ばれたほうへ行ってしまった。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!