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私は、反射的につぶっていた目を開けた。
目の前で悲鳴をあげながら、倒れていく五人の男達。
その男達を倒した、五人の浅葱色の羽織を着た男達。
いずれにしろ、私を殺そうとしていた男達は死んだのだ。
私も死ななくて済んだのだ。
私は、地面に座り込んでいた。
実を言うと、結構怖かったのだ。
まぁ、刀を突きつけられて怖くないなんて人、滅多にいないだろうけど。
私が座ったまま、考えていると五人の男の内の人が私に話しかけてきた。
「君、立てないの?ほら、手を貸してあげるから立ちなよ。」
その人は、とてもかっこ良かった。
生まれて初めて見たよ。
こんなにかっこいい人。
私は、
「ありがとうございます。」
と言ってその人の手をとった。
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