1、突然の出会い

10/19
111人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ
私は、反射的につぶっていた目を開けた。 目の前で悲鳴をあげながら、倒れていく五人の男達。 その男達を倒した、五人の浅葱色の羽織を着た男達。 いずれにしろ、私を殺そうとしていた男達は死んだのだ。 私も死ななくて済んだのだ。 私は、地面に座り込んでいた。 実を言うと、結構怖かったのだ。 まぁ、刀を突きつけられて怖くないなんて人、滅多にいないだろうけど。 私が座ったまま、考えていると五人の男の内の人が私に話しかけてきた。 「君、立てないの?ほら、手を貸してあげるから立ちなよ。」 その人は、とてもかっこ良かった。 生まれて初めて見たよ。 こんなにかっこいい人。 私は、 「ありがとうございます。」 と言ってその人の手をとった。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!