1、突然の出会い

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と、私はそこまで考えて止める。 何故なら、私の目から涙が溢れていたから。 こんなとこで泣いちゃ駄目だ。 新選組について細かくは分からないけど。 それでも、私はこんなところで泣いちゃ駄目だ。 泣いたところで迷惑をかけるだけ。 助けてなんてもらえない ふと、私はみんなに見られている気がして顔を少し上げる。 すると、原田さんが私の頭に手を置いた。 「どうした?何泣いてんだよ。」 私は、泣きながら必死に答えた。 「後先の事を…考えたん、です。もし、帰れ…なかったら住むとこも、お金も…なくて知り合いもいなくて一人で生きていくなんて…。」 私は、また溢れだしそうな涙を必死にこらえた。 「そんな心配すんなよ。ここに住んじゃえばいいじゃねぇか?」 藤堂さんが提案をする。 え…?今、何て? 私が…屯所に住む?
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