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「あーっ!やっと見つけた!」 ヤバ……。 背後で上がる雄叫びに恐る恐る振り向く。 そこには借金取り―――、いや、我が劇団の金庫番である桜井恭子(さくらいきょうこ)が、ニタァと笑いながらにじりよってくる。 「一葉、今日こそはノルマ分払ってもらうからね!」 「……えー、実はですね、恭子さ―――。」 「アンタ、まさか今日も払えないって言うんじゃないよね?」 眉を吊り上げて迫ってくる姿は、まるで鬼ババァさながらで。 .
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