恋の天秤。

平凡な俺

「どうした？颯太！元気ないな！」
話しかけてきたこいつは
バカの月守 龍輔(ツキモリユウスケ)
勉強は致命的だけどスポーツ万能でバスケ部のレギュラーで活躍している。

俺もせめてスポーツとかできればなぁ…

「おーい！颯太！無視すんなってぇ」

「あ、ごめん、何？」

「なんか、ため息吐いてたからさ、何かあったのかと思って」

「別に…」

龍輔とは幼稚園からの幼馴染だけど、平凡なのが悩みなんて言えるはずもない。

「そう？ならいいけど…あっ、やっべ今日レポート提出じゃん！颯太見せて！お願い！」

「俺のなんか写してもしょうがないと思うけど」

「そんな事ねーって！頼むよ！この通り！」

「別にいいけど」

ガラッ

扉を開いて担任が入って来るとみんなが慌ただしく席についた。