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大学に着くなり、同じ高校だった友人が犬の如く駆け寄って来たため、なんだか微笑ましくなる。
「大和、聞いてくれ。」
「なんだよ」
「好きなAV女優が出てるDVD貰った…!」
正直めちゃくちゃどうでもいい内容に、苦笑する俺は「良かったじゃん」とだけ呟いた。
なんだよつれねーな、と隣で口にする彼は深瀬咲夜【フカセサクヤ】と言う者だ。
現在リア充ライフを満喫中。
可愛い彼女を連れて、カラオケやらショッピングなんかに行っているらしく、散々話を聞かされた。
「どうせ御前暇だろ。今日俺の家で一緒に見ない?」
まあ、興味がないわけでも…ない。
どちらかと言えばあるが。
「AV見て抜くより兄貴見て抜いた方が早いと思う」
「それは兄貴が泣くぞ。確かに斗鬼さんは綺麗だけどさ...男性なんだし。真の女性には敵わないだろ?」
確かにそうかもしれないな。兄貴は案外男らしいし…。
「そう言ってるけど、この前家に来たとき兄貴に欲情して押し倒してたのは、明らかに咲夜だったぞ」
「ごもっともでーす」
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