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両手が塞がってるのにノックもクソもあるか。
そう思いながら、教授を横目に突っ立っていると徐に服を脱ぎ出し内心焦った。
その行動に息を飲みながら「これ、どこに置けばいいんですか?」と声を絞り出す。
「あー、悪いね。持ってきて貰っちゃって。机の上に置いといてくれ」
ごめんね☆持ってきて貰っちゃっててへぺろ、だと?
ふざけんな、あたかも「教授、俺が持っていきますよ」って言ったかの様な口振りじゃねぇか。
机の上に段ボールを乗せて一息吐いた俺は、教授の背中に目をやる。
広い、男の背中だ。
筋肉が付きにくい俺にとっては、羨ましい身体だった。
結構しっかりしてんだな、声が良い、容姿が良い上に肉体美ときたか。
本当に恵まれ過ぎだろ、あんた。
「あんまり見られると恥ずかしいんだけど」
「うぁ…すいません!つい…」
着替えた教授が再びネクタイを締める。
ソファに座る様施され、落ち着かないでいると温かい珈琲を淹れてくれた。
「有り難うございます」
「どういたしまして…。そう言えば、最近は私が多忙だったせいで話出来てなかったね。あんなに訪ねてくるって事は、なんか聞きたい事でもあったのか?」
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