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「ガキだった。ただ、それだけだよ」
「うん…」
だけどね、潤。
それだけでは、ない。
それだけでは、ないんだよ。
夕飯を食べ終え、俺は帰った。結局潤は、柏野の事が好きだった。向けられるふにゃん笑顔が見られないのも恥ずかしさからくるものだった。残り僅かな高校生活、潤が柏野に対して素直になってくれたらいいなと俺は夜空を見上げた。
それが叶わなくなる出来事が起きたのは夏休みの予定をたてていたある日の昼休みだった。
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