憫笑

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 そんな日々が数ヶ月続き、気付けば辺りはクリスマスムードが漂い始めていた。  しかし受験生にとっては関係ない。今日もいつもの様に図書館で潤と向かい合って勉強していると携帯が振動した。受信フォルダを開く。柏野からだ。  「どうした?」  気付いた潤が顔をあげた。俺は黙ったまま携帯を差し出す。読み終えると同時に潤が荷物をまとめて走り出した。  柏野が危篤状態に陥ったとメールが入った。
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