158人が本棚に入れています
本棚に追加
私が返したところで、図書室の扉が開き、女生徒が入ってきた。
そこで私は彼に小さく頭を下げ、いつもの場所へと向かう。
彼は、今入ってきた女生徒と話を始めていた。
――毎日、おんなじ繰り返し。
その後は最終下校時間までひたすら図書室で読書に耽り。
次の日はまた別の本を借りに誰よりも早く図書室へ向かう。
彼とも毎日話すけれど、本の話だけして、人がくれば別れるので、お互い名前はしらない。
下手したらクラスにいる男子よりも話しているのに、不思議なものだ。
彼は私の図書カードを見ているから知っているのかもしれないけど。
そんなリフレインされる毎日の中で、ある日変化が起きた。
最初のコメントを投稿しよう!