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PM 9:20
訓練を全て終えて、シャワーをあびてから夕食を食べて今。
社長室に行くために正装に着替える。この組織の正装は、紺色のジャケットと短めのスカート、ストライプの白いシャツに、黒の3センチヒールのパンプス。
髪も上げておく。
この服は引き締まった身体によくあう。
組織のクラスB以上の人間に、太っているだけの人はあまりいない。
大きいひとでも、それは筋肉だ。
訓練をして食事をきちんとしているから、自然とこういう身体になる。
PM 9:40
鏡でチェックして、
社長室に向かう。
エレベーターで30階へ。
緊張する。
社長には誰も逆らえない。
機嫌を損ねたりしたら、悪ければその場で社長に殺されるかもしれない。
本当に何食わぬ顔で人を殺めることができるひと。
その死は抹消され、
残らないし誰も気づかない。
恐ろしい人。
なぜそんな人がよくあたしを部屋に呼ぶのか。
うすうす気付いてはいた。
社長はあたしを気に入っている。
組織に入り、そこそこランクがあがってきてBになったころからはますます、その気配がした。
社長は普段絶対に来ない訓練場に姿をあらわして、それと同じくしてあたしの課題の難易度があがり、ランクがあがり、しばらくしてSになった。
Sになってからはよく社長室によばれる。
内容は任務のことのときもあるけれど、何でもない話やあたしの話をきいてくる。
今日はなんだろう。
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