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「レイナ」
しばらく思考にはいり、黙り込んでしまっていたらしい、シーボルトの声に少し体が震えた。
「はい。」
「君には私の計画や思惑を全て話そうと思っている。」
「それは、私もボスの計画のうちの、何らかのネジということですか?」
シーボルトは笑う。
「さすが。察しがいい。なので君を敵にしたくはないのだが、誓ってくれるかい?」
私が気に入られているのはそういうことか。
はいと答えるしかないな。
「誓います、ボス。」
そして社長がまたうむと顎に手を添える。
「その忠誠を、シオンくんを使って確認したいのだが、レイナの気持ちは読めないだろうね。」
「無効果、、、ですか。」
「そうだ。」
少しひやっとした。
なるほど。もし、シオンがアークを使いこなして、あたしが無効果でなければ、シーボルトの計画を少し怪しんでいることなんかも筒抜けなわけね。
「レイナをシオンくんの担当がかりにしたのは、君のそばだと成長が早そうだからね。
君には何か特別なモノを感じる。
まぁ、シオンくんの教育担当、よろしく頼むよ。」
黒い笑顔だ。
何かある。
何かをしようとしている。
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