36人が本棚に入れています
本棚に追加
『……もしかして雨のせいかな。』
双「…どうしよう。」
スマホも圏外ってことはもちろん電話も使えないんだろう…しかも追い討ちをかけるかのように部屋の電気もパッと消えてしまった。
双「……停電。」
『うわっ…。』
真っ暗だから孤侍医さんが何処にいるのかもわからなくて…ちょっと不安になっていたらまた雷がピカッと光り出した。
双「やっ…。」
部屋中に光が放たれた瞬間私はその場にしゃがみ込んで耳を塞ぐ。
怖い…もうやだよっ…。
縮こまる体を震わせているとふわっと何かに包まれた瞬間に甘い香水の匂いと温かいが伝わる…。
『大丈夫…大丈夫。』
リズムよく背中をポンポンと叩いて私を抱き締めているのが孤侍医さんってわかった…。
なんでだろう…すごく安心しちゃう。
『そばにいるから。』
そんな一言が魔法みたいに私の不安なんてすぐに消えちゃって…その代わり心臓が跳ね上がっているのが不思議だ。
続く
最初のコメントを投稿しよう!