嫌な雨

2/3
前へ
/69ページ
次へ
美「あっ…雨だ。」 翼「えっ!?うそっ!!」 ピアノを弾いていたお姉ちゃんの言葉に驚いていると確かに耳には雨の音が響いた。 翼「明日お出掛けなのにぃ~。」 美「ん~…明日も凄い雨降るみたいだからナシになるかもね。」 翼「え~~~っ!?やだよっ!!明日空とお出掛けなのにぃっ!!」 天気予報を見たのかあっさりと残酷なことを言うお姉ちゃんの肩をグワングワンと揺らす。 せっかくOK貰えたのにあんまりだよ…。 美「ちょっ…翼落ち着いて…。」 翼「う~っ…。」 美「しょうがないでしょう。空ちゃんは免許もないから交通手段なんてないんだから。」 あっさり正論を言われてしまい私は何も言えなくなってしまう。 翼「……楽しみにしてたのに。」 美「翼…。」 翼「う~…。」 キュッと唇を噛み締めて唸っている私の肩に手を置いて しょうがないよ と囁いたお姉ちゃんにギュッと抱きつく。
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加