嫌な雨

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美「拗ねないの。」 翼「だって…。」 しょうがないじゃん…空のこと好きだって気付いちゃったんだから。 お姉ちゃんだってわたるさんと会えなくなったら眉を八の字にさせちゃうくせにさ…。 翼「雨のバーカ!!」 見えない視界で雨に向かって叫んでも止むはずなどなくただ雨の音と雷の音が聞こえただけ。 翼「うわっ…雷だぁ。」 美「すごい音したね~…こりゃ明日私ピアノ休みだなぁ。」 お互い雷などにビビらない女子力の低さに対して気にもせず私は感覚と記憶を頼りにソファーに座り込む。 翼「ってか圏外だぁ。」 美「うそっ!?…あーわたるからメール来ないかと思ったら…。」 スマホに表示された圏外ボイスを聞いて落胆…本当に色々ついてない…。 美「ところで明日何買う予定だったの?」 翼「へっ!?あっ…え~っと内緒!!」 美「……ふ~ん。」 怪しげな声で相槌を打ったお姉ちゃんから逃げるようにお風呂場へと逃げ込んだ。 空とおそろいのもの買いたい なんて言えるわけないよ。 続く
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