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『ん?…ねー川上さん。中にラジカセ入ってたよ。』
濡れた服を洗おうとしてくれた孤侍医さんの言葉に胸がドクンと跳ねる。
双「っ……壊れてる?」
ラジカセを受け取りカバンに入っていたプレーヤーに設置してイヤホンを耳にいれるとちょっと歪な音が聞こえた。
ー好きで…す……アナタが…す…きで…す。……めっち…好きやね……ー
双「うそ…。」
あのちょっと下手な音楽が聞こえない…あの歌声が好きだったのに…。
双「…どうしよ…っ。」
『貸して。』
双「えっ…。」
プレーヤーを取って私がつけていたイヤホンを自分の耳に入れてプレーヤーを指先で叩き始めた。
『………。』
双「……。」
『なにこれ?スピッツ?』
双「っ!?」
その言葉に私は片方だけのイヤホンを耳に入れたら
ーやわなハートが痺れる♪心地よい~…♪ー
双「直った…っ。」
『多分設置が悪かっただけだよ。それにしても…なんか一生懸命だな、この人。』
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