掻き廻る

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直澄くんの歌声をクスッと笑って自分もノリノリで歌い始めた。 『ワケもないのに輝く♪それだけが愛のしるし♪』 双「ふふっ…。」 リズムに乗せて体を動かす孤侍医さんは直澄くんと違って上手だけど何故だか重ねてしまってほっこりしてしまう。 『……ん?2005年?』 プレーヤーの中のカセットに記載されている 2005年 という言葉に疑問を抱き始めた孤侍医さんに慌てて私はプレーヤーを奪い取ればお互いの耳に付けていたイヤホンが床に落ちていく。 『…あっ…放送部の物?』 双「……はい。」 『…本当に…ただのテープなの?』 双「………。」 言えない…言いたくない。 直澄くんとのことを話せば蔑んだ目で見られるに決まっている…。 ギュッとプレーヤーを胸に抱きしめている私の頭をポンポンと優しく叩いた。 『お風呂沸いてるからどうぞ。』 アナタの優しさはこんなにも私の心を掻き廻していく…。 続く
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