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た、大変なことが起きてしまった…
加島百貨店は近年、赤字が続いている。
それを、急に黒字にしろだなんて、一年で出来るものか見当もつかない。
でも、それができなければ…
「…と、倒産っ!?」
目をつぶると、表情の伺えないシルバーの眼鏡が浮かんだ。
木島先輩なんですか…?
木島先輩がそんなこと言うなんて、信じたくなかった。
でも…
『…同じサークルの先輩で、背が高くて、スマートで』
沙耶ちゃんに言った自分の言葉がよみがえる。間違えるはずがなかった。
木島慎吾。
私の憧れだった人。
ねえ、先輩。なんで、そんなこと言うの…?
一体、どうなっちゃうんだろう。
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