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「乾杯」
ちゃっかり自分のグラスも満たした俊と、三人でグラスを合わせる。
「うま……」
思わず漏らすとニヤリと笑ってカウンターの片付けに戻る俊。
横を見れば木島が目を閉じてそれを深く味わっている。
こいつも初年度から苦労かけさせられて……参っただろうな。
なあ、本当に親父の我が儘だったのか……?
……なんて聞いても、答えちゃくれねえだろうけど。
そっと俺は小さな窓の向こうに眼を馳せる。
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