20130402

1/1
前へ
/14ページ
次へ

20130402

あたしの気持ち知ってるくせに 他に気持ち向いてるくせに からかってふざけて両手広げて 『ほら、おいで!』 その言葉に弱いのも やっぱりあなたに弱いのも 全部バレバレお見通しだよね 言葉では何とでも言い返して 強がりだって意地だって張れる ご機嫌ななめな天の邪鬼の悪い子も あなたの腕の中ぢゃ大人しくなる でもバカなあたしでもわかってんだ どうせそうして宥めるふりして パッと離して大笑いするんだよね? それでも心臓はトクントクン トクントクントクントクン…… ほんとは嬉しくてトクントクン トクントクントクントクン ほんとーは 嬉しくて嬉しくて…… そのままずっと離してほしくなくて…… だから離されることが怖くなって…… 自分から離れようとした その時あなたは ギュッと強く抱きよせてくれた…… どれくらいの時間だったのだろう…… あたしの気持ちも笑い飛ばして まともに相手すらしない そんなあなたがただ黙って ただ静かに抱きしめてくれた………… 離すタイミングを忘れたの? 反対側を向くあなたは 一体どんな顔で何を思っていたの? まるで永遠に思えたくらい とてもとても長い時間でした………… どちらからともなく離れた身体 ただ恥ずかしくて 笑い飛ばして誤魔化したのは あたしでした…… その記憶がいつまでもいつまでも あたしを離さないんだ…… 他に好きな人もできたの もう忘れていいの…… でも…… あんなに安心できた瞬間 きっともうないって思うくらい あんなに幸せだと感じたこと 二度とないって思うくらい あたしを離さないの……
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加