4人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと、あたしは足を止める。
あたしの目の前には、一軒のおしゃれな家があった。
優くんの家だ。
今は登校時間だというのに、優くんの家は眠ってるみたいに静かだった。
きっとまだ、優くんは本当に眠っている。
“あの日から”、優くんは夢の中にいるのだ。まだ目は覚まさない。
ずっと優くんは、美佳のいる世界にいる。
無力なあたしには、優くんの目を覚ましてあげることなんてできない。
ただあたしにできるのは、そばで優くんを見守ってあげることだけだ。
本当は、早く気づいてほしいんだけど…
最初のコメントを投稿しよう!