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とある日に降り注いだ冷たい雨。私はそんな雨に激しく打たれてビショビショになった。
私じゃ彼の隙間を埋めてあげられなかったのだろうか?そんな私が…嫌だ。
それは私の中の現在(いま)という時間がゆっくり流れる原因であり、私自身を否定していた。
私に降る冷たく重い雨は、私の中にできた青い傷をだんだんと、砂糖のように溶かしていった。
だが私にはそれが上辺だけしか溶けていない気しかしなかった。いや、実際に溶けていないのだろう。もしかしたら雨は傷に当たるだけで、溶けてすらいないのかもしれない。
そんな中、いつの間にか雨は止み、晴れていたのだ、いつか見てた夕暮れ空の隅っこで優しく笑う誰かの顔が浮かんだ。
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