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「誘う女の子には不自由していないでしょう」
「俺、もてるからねぇ」
手を顎にあてながら、当然というように西村君は答えた。
「じゃあ、他の子を誘いなさい」
「でも、俺はみぃたんがいい」
猫なで声を出しながら、西村君はあたしの腰に手を回した。
「やめて!」
反射的に、あたしは西村君の細い手首をはねのける。
でも、すぐに我に返った。
やりすぎたと思って振り返ると、そこには、やはり、驚いた顔をした西村君がいた。
やってしまった…。
罪悪感がこみ上げてくる。完璧に、八つ当たりだ。
わかっている。
彼は悪くない。
でも、隆也に抱かれた日は、他の男に触れられたくなかった。
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