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デジタル時計が、夕方の5時を表示した。 そのことを確認すると、隆也は、狭いラブホテルに置かれた、大きなベッドからゆっくりと身を起こす。 幸福だった時間が、砂を掴んだようにサラサラと指の隙間からこぼれ落ちていく。 「もう、こんな時間か…」 あたしと隆也は、お昼にここへ来て、それから、たっぷり五時間は入り浸っている。 続けざまに二度セックスをして、一緒にお風呂に入り、そのあと、またセックスした。 それから、筋肉痛な彼の太い腕の中で眠った。 「そろそろ、行くか?」 隆也は、爽やかな笑顔をこちらに向けた。 「そうね」 【恋人】だった時間は、終わりを告げた。
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