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しばらくして戻ってきた青年が連れていたのは幼い少女だった
少女は青白い顔をして青年に背負われこっちを睨んでいた
「その子が仲間なのか?」
そう聞けば青年は頷き少女を地に下ろした
ふらつきながら何歩か歩いた少女は力尽きたのかその場にぺたりと座りこんだ
相変わらずこちらを睨み付けたままの少女に少しだけ呆れながら聴診器を手に取った
「まずはその羽織を脱げ、邪魔だ」
少女が肩にかけていた羽織を指させば
そう言えば…というように青年は羽織を少女の肩から預かった
「さて、いくつか質問するから、正直に答えるんだ」
そういって適当に必要な質問をしながら聴診器を胸に当てた
最初は初めて見る聴診器を警戒していた少女だったが抵抗する体力もないのかピクリと反応をしめしただけだった
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