・始まり

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「そろそろいかないとやばいな・・、じゃコノまたあとでな」 俺とエウは 先ほど話題に 出た専門学科、 コノは普通学科だ。 この二つは 校舎が分かれて おり校門と校舎群 の間にある 広場の中腹あたり でお別れとなる。 まぁコノが 言ったとおりに 統合されれたら 変わるかもしれないが・・。 「うん、わかった。 放課後にいつもの 場所でいいんでしょ?」 いつもの場所 というのは学校 の裏手にある 喫茶店のような ところだ。 ひとりの渋い オヤジが切り盛り しているのだが、 そこに俺たち 三人は放課後に なると通っているのだ。 「いや、俺は一旦研究所 の方に行かないと いけないから先に 二人で行っててくれ。」 「マジかよ・・わかった、 じゃ俺はコノとデートに でも行ってくるよ ・・っていってぇ!」 「手出したら殺すからね?」 肩を組もうと したエウの手を コノがおもっきり 掴んでいる。 「出さない! 出さないって! てか今手出され てるの俺の方だから!」 「へぇ?か弱い乙女が 屈強な男子に手を 出してると?」 「あっすいません! 俺がわるかったから 離してくれって!」 エウの必死の 抵抗むなしく どんどん締め 付ける力を 強めるコノ。 改めて、 ここが宇宙世紀の 世界かどうか わからなくなってしまう。 ちなみにこのあと 先生ウケが いいコノを除いて、 俺とエウだけ 遅刻した分の 課題を受け させられたのは 秘密だ。
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