【短編】恋愛輪舞

恋はじめ

八島さんは40代だし、そのとなりの二人だって、そう若くはない。

ビールジョッキに口を付けながら隣に座るメンバーを見つめ、そんな事を考えた。

あれ？

その隣に、もう一人。あれは…確か。

私が記憶を辿る間もなく耳をつんざく様な八島さんの笑い声と共に、

「じゃあ！ちょっとさゲームしよ！私達が勝ったら三木君抱きしめてよ(笑)」

そんな馬鹿げた提案が聞こえてきて、目の前の子犬の様な男の子が笑顔で頷いた。