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それはいるはずのない人物の来園
が始まりだった。
「氷山 氷柱でありんす。」
一度だけキルリの叔母に見せられ
た写真でのみ知る人物がハブメル
の目の前にいた。
氷の女帝。魔界切っての戦闘民族
雪女を以前まとめていた人物がハ
ブメルの前で笑顔を浮かべている
が…やはりひしひしと圧力を感じ
て仕方ない空気だ。
「今日は旦那と息子をわっちは見
に来たでありんすが…」
後半の言葉は嫌でもわかる。ハブ
メルの背に大量な冷や汗が伝った
。
「あ、あの氷柱さま
今から貴女の息子さんについてお
話があります」
「わっちは貴方に旦那で話があり
ます」
「はっ?」
旦那の話?何故とハブメルはヒー
ルを脳内に浮かべた。
「もし、話を聞いて引き受けてく
れたら…これから起こる問題に対
して私も協力すると約束しましょ
う」
「これから…起こる問題?」
氷柱の言葉にハブメルは食い付い
た。生徒の危機ならもう味わいた
くないからだ。
「教職員の中で黒が渦巻いている
。これは占い器 写し水で見たも
のでありんす。
次期に危ない事になる…
それをお伝えすると同時にもうひ
とつ動いてる組織を止めてほしい
でありんす」
止めてほしい…つまりは願いだ。
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