告げられたもの

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「それに颯人はお客様だよハブメ ル。また1から叩き込まれたいの かい?」 「イイエ。申シ訳アリマセンデシ タ」 「わかればいいよ」 砕けた口調のキルリの背後に般若 が居たため、棒読みながらもハブ メルは恐怖で謝罪すれば笑ってい る颯人がその目にうつる。 「颯人も。お客様じゃなくてコチ ラ側になったらビッチリ教養を叩 き込むからね?」 「そりゃないぜ…ルーチェ先生」 キルリの出した言葉に颯人の顔は ひきつった。 いい加減なハブメルと違い生真面 目なキルリとは話しは良くする中 みたいだが、それとこれは別だな とハブメルはぼんやり思った。 多分、颯人もキルリの魔王攻撃を 直接受ける教養は受けないだろう 。あくまでキルリと颯人は約束の 仲。主従関係で言えばどちらも主 で、どちらも従な関係だ。 つまりどちらもない。 都合の良いように補う仲。 それ以上も以下もない。 淡々とした。と言うのだろう。け ど、キルリはどうだろうか…ハブ メルはまだ颯人と会話するキルリ を思いふと内心で呟いた。 心配でたまらないのかもしれない 。と――
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