くらげ

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このままふわふわと旅立ってしまいたい。 ふと、汚いような綺麗であるような欲望が広がってきた。 ぎゅっ、と抱き締めたくなって手を伸ばしたら、欲望は逃げていった。 いつの間にか生まれて、広がってきた欲望。 だから身体の一部が無くなってしまったようで、困った。 どうしようもなくて、泣けてきて、顔を手で覆ったら泪が零れた。 もっとどうしようもなくなって止まらなくて、世界を見たく無くなって―――蹲った。 そうしたら、―――君がいた。 途端に身体が満たされてまた泪が零れた。 そうか。 これを恋と云うんだね。image=468763556.jpg
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