目が覚めたら変な場所でした。

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やべ、つい破り捨てちまった……。いや、今のは俺は悪くないよな。俺を怒らせたあいつが悪いんだ。 『もー、破り捨てるなんて酷いことするね。ホントのこと言っただけじゃない』 不貞腐れてると、どこからか声が聞こえてきた。今まで間接的とはいえ、俺と会話したやつはただ一人…… 「………お前がダンジョンマスターか。まさか女だとは思わなかったぜ」 『やっほー!結局顔見せることになっちゃったね。手紙だけで終わらせようと思ったのに~』 声のした方を向くと、二十代前半くらいの女がいつの間にか壁にあったモニターに映っていた。顔は綺麗だが、俺をこんなとこに追いやったやつだ。顔を見ても怒りしか沸いてこない。 『ま、世間話も飽きてきたしそろそろダンジョンマスターの説明でも始めようかな?』 「今までしてたのは世間話でもなんでもないけどな。つーかこっから出せよ」 睨み付けながら言う俺を無視して話を続けるダンジョンマスター。いや、無視してないで早く出せよ。 『まず君にダンジョンを作る為のアイテムを支給しなきゃね~。それっ』 いくら言っても全く聞き耳持たないので諦めることにした俺の目の前に、バレーボールくらいの大きさの水晶が現れた。とても綺麗だったので触ってみると、突然光りだして浮かび上がった。薄暗かった部屋も今は真夏の青空のように明るい。 『それはダンジョンコア。それはダンジョンを作り出すためになくてはならないアイテムだよ』 「…………どんな効果があるんだ?」 こいつへの怒りも忘れて尋ねる。今はこの水晶……ダンジョンコアが綺麗なのと、こいつの力がどんなものなのかが知りたい。
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