一章‐あの世界へ

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案外集合場所から 武器屋まではそう遠い距離 では無く気づけば 着いたという感じだった。 店先に行くと…いた。 見知った顔が見える。 キョロキョロしながら 武器をあれこれ取っては 置き取っては置きと 繰り返している。 その人物の肩をポンと叩き 声をかける。 「よっ。まだ最初なんだし そんなに迷う事も ないだろうに」 キャッ?!と声をあげる この人物が例のもう一人こと 『那須千晶』。 俺達グループの中での 唯一の女の子。 「も~!ビックリして 変な声出ちゃったよぉ~」 相変わらず可愛い。 正直俺は他人に言いふらし たくはないが 千晶に前から好意を 抱いていた。 「武器はまだ最初だし まともに強いで 高いのも買えないわけだし。 それに千晶は前衛じゃなく もちろん後衛だから そこら辺気にする事は ないんじゃない?」 「ん~、そうかぁ…。 じゃあこれにするっ♪」 案外早く決めてくれた千晶に 少しばかり安心した。 彼女は一つの事に対し無駄に 長く考える癖がある。 まぁ考え方は人それぞれ 違うよな。と心の中で 思いながら俺も目に 入った初級者用の片手剣を 手に入れる。 「よし行くかっ。 二人もいい加減にキレる だろうしなっw」 「そだね~w」 なんてたわいのない話を しながら二人の待つ場所に 足を早めた。
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