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そんな巨大なイベントの開催者として、オレは常に多忙を極めていた。
だいたい本来のオレはれっきとしたまっとうな現役大学生だ。
でもってしいが勝手に(いつのまにか巻き込まれていた、が正しいんだが)社員に登録したせいでニコニコ運送の社員も兼ねている。
それにイベントの開催者。
普通、2足のワラジでもかなりキツイってのに、3足。
それも単品でもすっごくキツイのが、3足。
ちょっと言わせてもらうとオレの在学している学部は実習もレポートも、そこそこに多い。
だからなんで俺の身体は2、3こあったりしないんだっていつも思うぐらい、毎日すっごく忙しい。
当然昨日も、やっぱりそんな一日だった。
真夜中すぎまで会社で仕事して、家に戻ってから4時過ぎまでかかって課題レポートと卒論の資料整理。
それからル・フェスのデータ管理用の新しいプログラムをテストしていて、睡眠に辿り着いたのは空に太陽が上りかけた頃。
つまりは、ほんのついさっきってヤツだったんだ。
これってほとんど完徹っていうよな、でも明日(ってゆーかもう今日なんだけどさ)は何ヵ月ぶりかにようやくもぎとった、本っ当にひさしぶりの一日休める休日だし。
そのためにガンバレ、オレ。
だなんて。
時々くじけそうな自分にそうやって言い聞かせながら、全てを終らせて久しぶりにゆっくり寝られるぞー!
明日は(いや、もう今日だったけど)昼ぐらいまではゆっくり寝て、それから、アキバか日本橋あたりをひやかすかなぁ?
いやいや神田あたりも、久し振りにゆっくりまわって見たいよなぁ。
みたいな期待に少しワクワクしつつベッドに入ったのは、本っ当についさっき、だったんだっての。
そんな状態での寝入りばなを電話で叩き起こされて。
しかも第1声からして、わけのわからないことを言われたら。
普通はキレないか?
それなのに常識ってものを持ち合わせていない、その声の持ち主はオレに同意を求めてきた。
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