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閑話休題。 「駄文書きは黙って駄文書いてりゃいんだよ」というのは自分に対する戒めでもあります。 以前NO MUSIC NO LIFE.な生活を送っていた時に、ライナーノーツやインタビューを見ると、もにょもにょしていた事がありました。 それはミュージシャン自身による「曲の解説」です。 いや、楽器がどうで、演奏がどうで、っていう話はいいの。むしろ聞きたい。 だけど、「この曲はこういう気持ちでこういう意味とメッセージを込めて作った」という話がね。どうにも、何言ってんのコイツ?と思った。 そういうのは曲と詞で伝えるもんだろ、と。 それが伝わってないなら、意図を外したなら、そりゃてめえの力不足だろ、と。 勿論、受け取り方感じ方は十人十色です。 人によって感じ方が違う。 それでも、国語の読み取りテストのように 八割方が受け取れる共通したものはちゃんとある訳で。 だから創作物によって何かしらを伝えようと思うなら、それを作品以外で解説するのは、単なる己の力量不足を露呈するのと同じ事じゃないか、と。そんな風に思う訳です。 だいたい作品なんか発表公表した時点で、作者の手を放れるもんだ。 批判も批評も賛辞も、あとは甘んじて受ければ良い。 読んだ人見た人聞いた人の心までは操作できないんだから、受け止め方はもう受け手に任せて、 発信側はそれを見つめているしかないんだよ。 ……と思う。 小説も同じです。 でもつい語りたくなる。 この話はこういう話で、こういう意味です。
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