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【誕生日(バースデー)】
今日は音音(ねね←女)と重音(かさね←男)のダブル誕生日。
なので私は、材料調達とプレゼントを買うために、3人で大きなスーパーに買い物に行った。
音音と重音。彼らは同い年なのだが、双子ではない。というよりも、まず兄妹ですらない。
私達は血の繋がりも全く関係ない人物同士で暮らしていて、そして偶然にも2人の誕生日が一致していたのだった。
なので私は、同じ日に2人分を祝おうと一生懸命材料調達に励んでいた。
因みに(3人というのは、私と音音と重音のことなのだが、)何故主役である筈の2人を買い物に参加させているのかと言うと、まだ園児である2人と、十代である私では、(年齢的に)思考が余りにも違い過ぎるために、私は何を買ったらいいのか分からなったので、直接2人に欲しい物を選ばせて買うことにしたのだ。
「ねぇ、これ、良いかな……?」
「僕、これが欲しいんだけど……」
丁度調達が終わったところに、音音と重音が合流してきた。
彼らの手には、各々の欲しい物を持っていて、音音はクマの縫いぐるみを抱きながら、重音は片手に機関車の模型を持ちながら、上目遣いで訊ねてくる。
私は「じゃあ、それにしよっか!2人とも、買い物籠に入れてね」と言うと、2人はとても喜んで、小躍りをしながら買い物籠に持っていた物を入れた。
お菓子にジュース、そしてホールのケーキとプレゼント……。
今日は楽しい誕生日会になりそうだ。
【END】
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