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王国城内の西に広がる騎士団の領内。
そこでは毎日厳しい訓練が繰り返されていた。
『次。、、、副団長ですね。』
団員達の攻撃を軽くさばき、止めの手前で次の団員を相手にする訓練、、、。
王国騎士団団長ベルシュナイツが中心となって、展開されている。
『は、はい!いきます、、、!』
騎士団でも珍しい、槍使いの副団長が勇んでベルシュナイツに突撃。
が、、、。
『ふむ、狙いはよし。パワーも上々、、、。ですが、脇が甘い。』
『あっ、、、!!』
剣の一閃で、副団長の槍は払われ首もとに鋒。勝負ありだ。
『さ、さすが団長ですぅ、、、。訓練したから、もう少し粘れるかなと、、、。』
『ふふ。いえ、確かに訓練の成果は出ていましたよ。これからも精進するように。』
『はいっ!』
たなびく金色の髪に、白い鎧に輝くマントが勇ましい団長ベルシュナイツ。
その美貌と強さも相まって、剣麗のベルシュナイツと呼ばれる。
恐らく、剣技においては世界一だろうと目される女性だ。
『はぁー、、、。疲れたぁ。』
団長、やっぱり強いなぁ。強いなんてもんじゃないよね、あの次元は。
『副団長、お疲れ様です。どうでした?』
『あぁ、ダメダメ。団長は強すぎだよぅ、、、。はぁ、アテナさんくらいじゃないかな、3分まともに闘える人。』
『アテナさん、、、。戻ってくるんでしょうか。』
『うーん。騎士団としては、勿論団長も、戻ってきて欲しいよねぇ、、、。』
去年、忽然と姿を消したベルシュナイツ団長の妹さん、アテナさん。
副団長承認試験、アテナさんが圧倒的に有利だったのにいなくなって、私が繰り上げで任命されちゃって。
『、、、、、はい。皆さんお疲れ様、今日の訓練はこのくらいにしましょう。』
『お疲れ様でした!!』
団員達がきびきびと後片付けをする中、ベルシュナイツも剣を収める。
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